コンビニ人間、面白い・・・
昨日は久々に1日中のんべんだらりとしていた。
部屋の掃除をしたら、コバエのサナギを大量に見つけてしまい、大変凹んだ。
台所の床、こわい・・・
で、コンビニ人間を読んだわけだけど、めっちゃ面白いやん、これ。
あのだいたい面白くないで有名な芥川賞作品が面白いだと・・・!?
姉さん、事件です!(以後ネタバレあり)
主人公は正直ちょっと変で、ややサイコパス的な描写がされている。最初は「この主人公、微妙に怖い!?」と思って読み進めていくんだけど、だんだんこの主人公の生きづらさ的なのを理解できるようになり、「この気持ち、ちょっとわかるなあ」てなっていく。
例えば「世の中の30代女性が何着てるのかわかんなくて、同僚のタグをめっちゃ見る」とか
「周りがなんで怒ってるかわからない」とか
「結婚も就職もせず、コンビニバイトしかしてないというと、周りから白い目で見られる」とか・・・。
一番心に刺さったのは、「自分的には周りに馴染んでると思ってたのに、実は馴染んでなかった」と気づくシーン。主人公抜きで結構飲み会やってたらしいぞ、このコンビニ!あと、妹も自分に懐いてると思ってたのに、「お姉ちゃん、普通じゃねえ・・・!」て思ってたらしいぞ!
いやー。怖いわー。
みんなここまでではないにしろ、自分が見ている視界と、世界から見られている自分のギャップに気づいてぎょっとすること、あるんじゃなかろうか?
私も個人的にはそれなりに幸せだけど、他人からは「かわいそうに」て思われてることがあって(もしくはかわいそうに、と思われてるんじゃないかな、とビクビクしてるところがあって)、境遇そのものよりも「他人からの目」のほうが傷ついたりするもんね。
いやー。すごいわー。
救いだったのが、主人公が全然湿っぽくないところ。それなりに傷ついているんだろうけど、ラストは「もう周りがなんと言おうと自分の使命を全うしよう」と開き直ることができて、神々しさすら感じる。
自分もね、そんな開き直りがほしいんだけどね、なかなかそうはいかないからねー。
とりあえず、さくさく読めるので、みんなにオススメしたいと思ったのでした。